放射線科
放射線科とは
画像診断技術は日進月歩であり早期発見、早期治療に結びつく重要な役割があります。検査のご予約で数ヶ月待ちということをよく耳にしますが、当院では当日の検査も積極的に対応し、PACS(Picture
Archiving and Communication
Systems:画像保存通信システム)により画像をコンピューターに取り込んで、診断目的にあった画像を迅速に提供しております。
また被ばくの低減や検査時間の短縮等、「患者様にやさしい医療」を目指し、技能と質の向上のため、毎年学会等へ参加し「最新の高度医療」を提供できるよう日々努力しております。
資格説明
医療における放射線の利用は、元々医師によって行われていました。しかし放射線診療技術の高度化に伴い、高いレベルの専門知識と技術を身につけた専門職が必要となり、診療放射線技師が制定されました。(診療放射線技師は、厚生労働大臣の免許を受けて、医師又は歯科医師の指示の下に、放射線を人体に対して照射することを業とする:診療放射線技師法第2条第2項)
検査機器
一般撮影検査
おもに胸部・腹部や全身の骨などを撮影する検査です。画像は装置によりデジタル化され、モニターで過去画像との比較も容易に行うことができます。 撮影目的の部位に写るもの(ネックレス・ボタン・チャック・湿布・Tシャツの厚めのプリント)などがあれば取り外していただいたり、検査着に着替えをしていただいく場合があります。
骨密度検査
腰椎や股関節を撮影し骨粗鬆症の診断を行います。 ホロジック社製の「Discovery」装置により短時間で高精度の測定を行うことが可能です。 検査結果のレポートは検査終了後に患者様用として差し上げています。
乳房撮影検査
マンモグラフィと呼ばれている検査です。撮影は左右片側ずつ行い、乳房を全体が写るように前に引っ張り、装置台の上にのせて、上からプラスチックの板で圧迫し、撮影台とプラスチック板で乳房を挟んで撮影します。乳房を圧迫する時に多少の痛みをともなう場合がありますが、圧迫することでより鮮明な写真を撮ることができます。
当院ではマンモグラフィの認定を受けた女性技師が在籍しており専門的な技術で撮影を行います。
X線TV検査
主に胃や大腸の消化管撮影、胆嚢/胆管や膵管撮影(ERCP)、脊髄造影 (ミエログラフィー)などの用途で使用します。当院のX線透視撮影装置はFPD(フラット・パネル・ディテクタ)方式を用いているため、従来のX線透視撮影装置と比べ低線量、低被ばくを維持しつつ大視野で高画質な画像が得られます。また寝台の昇降や検査によっては車椅子での検査が可能となり患者様に安全な機構となっております。
血管造影検査
カテ-テルと呼ばれる細い管を血管内に挿入して、造影剤をカテ-テルから注入して目的とする病変血管を造影します。造影剤の流れ方や取り込まれ方をみることで、血管の狭窄や閉塞、または損傷を確認することができます。
血管造影による診断のみではなく血管を広げるバルーン拡張(風船治療)術やステント留置術、抗がん剤を選択的に癌細胞に注入するなど治療を行う場合もあります。
CT(Computed Tomography)検査
コンピューター断層撮影とも呼ばれています。虚血性心疾患や脳卒中(脳出血、脳梗塞)及び外傷による臓器損傷等の状態を数秒から十数秒の時間で迅速に描出する事ができ、全身の微細な病変を正確に描出する事ができます。 また、画像処理コンピューターを使用し、横断面(輪切り)だけでなく任意断面や3D(3次元立体)画像を高速に処理できるようになり、診断精度をより一層引き上げる事ができます。
造影CT検査を受けられる患者様へ
血流や病巣部の診断情報が増え、より正確な診断を行うために造影剤と呼ばれる検査薬を検査中に使用することがあります。造影剤は尿と一緒に排泄されますので、検査後はなるべく水分(お茶・水・ジュースなど)を多めに取り、早めに排泄されるようにしましょう。
造影剤使用後、ごくまれに副作用が生じる場合があります。造影剤使用後に吐き気・息苦しさ・発疹・かゆみ等の症状があった場合はすぐに担当技師、看護師へ知らせて下さい。副作用は何日か時間をおいてから現れる場合もありますので、その際は必ず病院へ連絡して下さい。
MRI (Magnetic Resonance Imaging)検査
磁気共鳴画像とも呼ばれています。磁気と電波を用いて急性期の脳梗塞や骨折、軟部組織など数多くの疾患がコントラストの良い画像で得られます。当院では血管の描出は造影剤を使用することなく頭をはじめ手や足といった末梢の血管まで撮影が可能です。
検査中は「トントン」「ガーガー」など、大きな音がします。これは検査で必要なラジオ波を出す為の音で、特に心配はいりません。
検査中はブザーをお渡ししますので気分が悪くなったりした場合にはすぐにお知らせ下さい。
早期アルツハイマー型認知症診断支援システム(VSRAD)
アルツハイマー型認知症では海馬と海馬傍回付近の萎縮が最も早く起こることが判明しています。従って、海馬・海馬傍回付近の萎縮をみることが早期アルツハイマー型認知症における画像診断のポイントになります。 「VSRAD」は早期アルツハイマー型認知症に特徴的にみられる海馬傍回付近の萎縮の形態画像情報を解析し、診断支援情報に変換するシステムです。このシステムの開発により、MRIの画像診断においてこれまで目視では難しかった早期アルツハイマー型認知症診断の支援情報を提供することが可能となりました。
その他
検査機器
- X線撮影装置 2台
- 骨密度測定装置 1台
- 乳房撮影装置 1台
- X線TV装置 1台
- 血管造影装置 1台
- X線CT装置 1台
- MRI装置 1台
- X線ポータブル装置 2台
- 外科用イメージ装置 1台
- 歯科パントモ・セファロ装置 1台
特色
- 日本放射線技術学会会員
- 日本磁気共鳴医学会会員
- 日本診療放射線技師会会員
- 日本消化器がん検診学会会員
- 日本消化器内視鏡技師会会員
当院は今後さらなる医療の発展のため、ソフト面の整備の充実をはかり、
当院の設立の原点である「思いやりのあるやさしい医療」と「最新の高度医療」の実現に向けて努力を続けていきます。
受付しております。